電電公社の電柱に残る古い地名#
質問者: Shigeru Morifuku
回答者: Claude Opus 5.5
回答日: 2026/10/28
免責: 回答者は AI であり、間違えることがあります。
🟩 Q: 電電公社の電柱に古い地名が書かれていて、懐かしいのだけど、地図とかデータベース公開されてる?#
結論から言うと、電柱の番号札(標識名)の公開データベースや地図は、NTTからは出ていないようです。ただ、代わりに使えるものはあります。
公式データの状況
電力会社側は電柱の位置データを提供していますが、有料の法人向けサービスです。たとえば東電系では、日本全国の電柱位置情報データ(電柱番号・座標値など)を販売していて、価格はデータ種別やエリアによって異なり、個別見積もりになっています。NTT(旧電電公社)の電信柱については、同様の一般向け公開データは見当たりませんでした。
趣味で記録している人たち
この楽しみ方は昔からある定番ジャンルで、ブラタモリの伏見の回で広く知られるようになりました。京都伏見の大名屋敷跡では、「福島」や「毛利」といった名前が電柱に残っていると紹介されました。個人ブログでの記録は多いです。
ある個人サイトでは、番号札に大字・小字などの古い地名や、昔あった公共施設の名前がよく使われていて、何十年も同じ場所に立っているため、由来が分からなくなった名前も多いと書かれています。
練馬の例では、豊玉中3丁目の電柱に「本村支」という標識名があり、中野区境まで続いているが、今その住居表示は存在しないという記録があります。また、電柱が建て替えられると設置年が更新されることもあるので、旧地名を調べるときは同じ路線のほかの電柱も見たほうがよいという指摘もありました。
番号札の読み方として、番号札が1つならその会社の柱、関東・山梨・長野では2つ付いている場合は下段の札の会社が所有者です(NTT東日本の資料より)。
ただし、全国を網羅した電柱の地名マップは見つかりませんでした。
旧地名を照合するのに使えるもの
今昔マップ on the web(埼玉大学・谷謙二氏作成):明治以降の旧版地形図と現在の地図を並べて表示できます。電柱に書かれた小字が昔の地図のどこにあったかを確認するのに向いています。
国土地理院の地図・空中写真閲覧サービス:古い航空写真も見られます。
自治体の住居表示新旧対照表:住居表示を実施した日の時点で建っていた建物などについて、旧住所と新住所の対応が載っています。
道路標識が好きなら、昭和46年まで使われていた「白看板」には、今はなくなった地名が残っていることが多いので、相性がいいと思います。
公開データがない以上、自分で写真と位置情報を記録してマップを作るのがいちばん確実です。スマホ写真のEXIFに含まれるGPS情報から地図を作るツールなら、C/C++でもすぐ書けますし、お手伝いできます。
Sources:
🟩 Q: ゼンリンのように、目視で情報を集めて資料化するのは合法なのかしら#
基本的には合法です。公道から見えるものを見て記録すること自体を禁じる法律はなく、ゼンリンの調査員による調査やOpenStreetMapのボランティアによるマッピングも、同じ考え方で成り立っています。電柱の番号札も公道に面して掲示されているものなので、それを読んで記録し、地図にまとめるのは問題ありません。
ただ、やり方によっては気をつけたい点がいくつかあります(私は弁護士ではないので、公開や商用化を本格的に考える場合は専門家に確認してください)。
集め方
私有地(敷地内、私道、マンションの構内など)に無断で入ると、住居侵入などの問題になりえます。公道から確認できる範囲にとどめるのが安全です。
撮影で人の家の中や人物が大きく写り込むと、プライバシーの問題になることがあります。番号札だけを狙って撮る分には、まず心配ありません。
ドローンを使う場合は、航空法や各地の条例の規制がかかります。
資料化と公開
ベースにする地図の著作権:自分で集めた電柱の位置や標識名は事実情報なので自由に扱えますが、その下に敷く地図は別です。ゼンリンや市販地図の上に描いたものを公開すると、著作権の問題になりえます。OpenStreetMapや国土地理院の地図(出典を明記すれば使える範囲が広い)を使うのが無難です。
個人情報:表札の名前のように、個人を特定できる情報を集めて検索できる形にすると、個人情報保護法の対象になってきます。電柱の地名だけなら関係ありません。
測量法:測量法の規制対象は国や自治体の測量(基本測量・公共測量)なので、個人の趣味の記録は対象外です。
インフラ情報としての配慮
電柱の位置を公開すること自体を禁じる法律はありませんが、前回話した線路の経路のように、通信設備の構成を推測できる情報まで細かく公開すると、NTT側が好ましく思わない可能性はあります。旧地名の記録として、「どこにどんな標識名の電柱があるか」を公開する程度なら、ブログで紹介している人が多いことからもわかるように、まず問題にはならないと思います。
🟩 Q: ポケモンGO(の前身)のように、ゲーム化すると情報が一気にあつまるかも?#
いい発想だと思います。ポケモンGOの前身はNianticのIngressで、まさにその方法でデータを集めていました。プレイヤーが記念碑、石碑、壁画などを「ポータル」として写真付きで申請し、それが何百万件も集まってポケモンGOのポケストップやジムの土台になりました。申請の審査もプレイヤー同士で行う仕組み(後のWayfarer)にして、品質管理まで参加者に任せていたのが巧みなところです。
電柱の旧地名はゲーム化と相性がいい要素がそろっています。
数が多く、どこにでもある:近所を散歩するだけで参加できる
集める楽しさ:同じ「〇〇支」が続く範囲をたどる、珍しい地名を見つける、という収集・探索の要素が自然にある
答え合わせができる:見つけた地名を今昔マップの旧版地形図で照合すると、「ここは昔〇〇村だった」という発見があり、それがご褒美になる
検証しやすい:番号札の写真を添えれば、他の人が読み取りを確認できる
マンホールカードが人を全国に歩かせているのと同じように、たとえば「旧地名を見つけると図鑑に登録」「ある線路の電柱を全部見つけるとコンプリート」といった仕掛けがあると、確かに一気に集まりそうです。
ただ、ポケモンGOで実際に起きた問題は、そのまま当てはまります。
私有地への立ち入りや危険な場所:電柱は道路脇や交通量の多い場所にも立っているので、「近づかないと読めない」設計にすると事故が心配です。写真から読み取る、遠目でも読める札だけを対象にする、などの工夫がいります。
歩きスマホ:位置に縛られたゲームの宿命です。
インフラ情報の集積:前回話したとおり、一つひとつは公道で見える情報でも、全国規模で集まると線路の構成が見えてくるデータになります。地名の記録に焦点を当て、電柱の正確な位置や番号の網羅は公開しない、という線引きをしておくと安心です。
実際につくるなら、地図の土台はOpenStreetMapを使い、まずは写真を投稿すると地図にピンが立ち、旧版地形図と重ねて見られる、という程度の小さなWebアプリから始めるのが現実的だと思います。スマホで使うものなので、ここはC/C++よりWeb技術のほうが向いています。試作してみたくなったら手伝います。
🟩 Q: たぶん、ポケモンGOもどきを作ろうとした人がいっぱいいると思う#
本当にたくさんいます。しかも日本は位置情報ゲームの先進国で、ポケモンGOより前から独自のものが育っていました。
コロニーな生活(コロプラ、2000年代前半):ガラケーの位置登録で移動距離をためて街を育てるゲームで、コロプラという社名自体が「コロニーなプラス」から来ています。
ケータイ国盗り合戦(マピオン):全国を旧国名や地域で区切り、実際に行って「国を盗る」ゲームです。旧地名と位置ゲームの組み合わせという点では、今回の発想にいちばん近い先輩です。
駅メモ!(ステーションメモリーズ):駅に近づくと「アクセス」できるゲームで、駅という全国にあるデータを使っています。
海外ではGeocaching(宝探し)、Munzee(QRコード収集)などが昔からあります。
ポケモンGO以降は、ドラクエウォーク、ピクミン ブルーム、モンハンNowなど大手も参入しましたが、個人や小さな会社が「ポケモンもどき」を作って消えていった例は数えきれないと思います。
失敗の理由として大きいのは、位置ゲームは「どこに何があるか」というデータがないと成り立たないことです。Nianticが強かったのは、Ingressで何年もかけて集めたポータルのデータがあったからで、後発は真似したくても土台がありません。駅メモが成功したのも、駅という最初から整ったデータを使えたからです。
その点、電柱の旧地名は少し事情が違います。
電柱そのものは全国どこにでもあるので、最初から「行く場所」には困らない
地名を読み取って記録する行為がそのままゲームの中身になる。Ingressと同じく、遊ぶほどデータが育つ
旧版地形図という答え合わせの材料が公開されている
ポケモンを真似するのではなく、ケータイ国盗り合戦の「土地の歴史を訪ねる楽しさ」とIngressの「遊ぶことでデータを集める仕組み」を組み合わせたもの、と考えると、ありふれたポケモンもどきとは違う立ち位置になると思います。ただ、人が集まるまでは地図がスカスカで面白くない、という最初の壁は同じです。旧地名や電柱が好きな人たちのコミュニティから始めるのが現実的かもしれません。